自民党、改革クラブを除く各党から回答が届きました。この回答について論評します。
◆重大案件について、国民の意思を確認し政治に反映するための国民投票制度の導入に関して、民主党、社民党、国民新党、新党日本の4党は、制度導入に賛成する姿勢を明瞭にする回答でした。
一方、公明党は「慎重に検討すべき」、共産党は「議会制民主主義の拡充が重要」と、制度導入に消極的な姿勢を示しました。両党に共通しているのは、積極的な姿勢をとれない理由として「憲法」をあげていることです。公明党はたとえ法的拘束力のない諮問型であっても事実上拘束力を有しているので「憲法改正を要する」とし、共産党は「憲法改定を必要とする改革を提起することには賛成できません」と述べています。
これに対して、民主党、社民党、国民新党、新党日本の4党は、諮問型国民投票であれば現行憲法下でも実施可能と認識していると思われます。この問題については、学者の中でも意見が分かれていますが、今のところ諮問型ならば違憲ではないという見解・解釈が多数派となっています。
この件で特筆すべきは新党日本の回答で、「先ずは諮問型国民投票を可及的速やかに導入し、第2段階として早期に法的拘束力を伴う国民投票の整備を目指すのが現実的対応と考えます。」と記し、法的拘束力を伴う国民投票制度の導入をも是としています。
◆発案者についてですが、スイスやイタリアのように一定数の連署があれば国民から発案できる(首相や議会に拒否権はなく必ず実施となる)というルールに関しては、新党日本のみが「前向きに検討」とし、他党は否定的です。
なお、新党日本は「補足回答」の中で、「(国民発案の制度を)国レベルで採用している国は限定的で、欧米先進国でもスイスで憲法改正とイタリアで法律の廃止について認められている程度です。」と記していますが、より正確に記載しておきます。スイスにおいては[憲法改正]のほか[連邦法律][連邦決議][国際条約]などが、有権者5万人以上の連署などを条件に国民投票に付されます(スイス連邦憲法141条の規定)。また、スペインにおいては[法律]について、有権者50万人以上の連署を条件に国民投票に付されます(スペイン憲法87条の規定)。
◆今後、制度導入のためにどういった活動を行なう意思があるかに関してですが、民主党は、すでに法制化のための具体的な提案を「法律案提出」という形で行なっていると記すに留まっています。新党日本は、「国民投票の議論については、日本国憲法の改正議論とは別に、今後、憲法改正以外の国の重要課題についての国民投票制度の導入問題と捉え、取り組んでまいります。」と回答を締めています。国民新党は「出来る限り早い機会に法案の検討に入りたい」と記し、社民党は「この種の問題は多くの党や会派の賛成が必要です。皆様方が超党派の議員連盟を呼びかけるなどされるのであれば、賛同し参加していきたい」と述べています。
社民党の回答の中にある「超党派の議員連盟」結成の呼びかけについて、本会がその任を担うかどうか、今後運営委員間で意見交換を重ね、できるだけ早い段階で結論を出したいと考えています。
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