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[楢葉町の存続に関わる住民投票条例案が提案された]
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   更新:2013/10/31
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 福島県双葉郡楢葉町議会は9月24日、「中間貯蔵施設設置の賛否を問う住民投票条例案」を賛成5反対6で否決しました。
 この条例案は結城政重町議が議員提案したものです。今回、結城町議に経緯などを伺いました。

 まずは福島県楢葉町の現在ついて
 福島第一原発から南に位置し、町のほとんどが20km圏内に入っており、福島第二原発があります。昨年8月に警戒区域から避難指示解除準備区域に変更されました。現在、夜間は自宅に滞在できませんが昼間は自由に戻ることができます。来年春には帰町の判断が行われる予定です。今、除染等に伴い生じる土壌や廃棄物を最終処分するまでの間、保管する為「中間貯蔵施設(保管庫)」の計画の話が持ち上がリ、7月にはボーリング調査も行われました。

参考:今回否決された住民投票条例案

[楢葉町の存続に関わる住民投票条例案が提案された]


結城さんは「結城」、情報室の聞き手は「──」で表記しています。

──:なぜ住民投票条例案を議員提案されたんですか?

結城:それは、ただでさえ楢葉町に帰る人が少ないのに、中間貯蔵施設ができると余計若い人が帰還しなくなる。年配の60代から70代で元気な人で車がある人は帰ろうという声もあります。ただ10年後を考えたとき若い人が帰ってこなければ町そのものが大変厳しくなる。また言葉は「中間」貯蔵施設だが、やがては最終処分場となってしまうのではないか。8月の町議会選挙のとき、町の人たちと話していく中で、町の存続に関わる重要なことは、町長や議会が決めるのではなく、町民の声をきいて決めるべきだと思い、議員提案しました。

──:住民投票という手段を思いついたきっかけは?

結城:もともと町会議員を5期務めていたので、住民投票ということは知っていました。特に印象にあるのが新潟県巻町で原発誘致問題で住民投票を行なったことです。それが記憶にありました。

──:河北新報の記事によると、反対した議員が「3000人以上が反対の署名をしており、既に町民の意思は示された」と述べています。これまでの経緯を教えてもらえますか?

結城:まず、3000人以上の反対署名というのは、別の団体「ふるさと楢葉をとりもどす会」のものです。3000人とは楢葉町の有権者の半分近くの署名です。私は町議6期目ですが、昨年2月に辞職し、その年4月の町長選に出馬しましたが負けました。今年8月に町議選がありトップ当選しました。町議会は昨年3月に中間貯蔵施設に反対と可決しています。また町長も中間貯蔵施設には反対です。ただ、この反対はごまかしです。町長も、議会も「中間貯蔵施設」は反対と言いますが、「保管庫」は作ろうと言っています。中間貯蔵施設も保管庫も呼び名が違うだけで同じものです。そこで、私は、この両方について問うことができる住民投票条例案を提案しました。町と国は組んで話は進んでいます。すでにボーリング調査も始まっています。そんな状況のなか議員提案しました。

──:条例案作成には一人で取組まれたのですか?

結城:初めは仲間が3人でしたが4人に増え、採決の際には条例案に賛成した議員は5人(議長を除いて計11人中)になりました。

──:残念ながら議会で否決されましたが、その後は何かお考えはありますか?

結城:はい、今度は町民有志での直接請求を準備しています。直接請求の手続きから本請求まで最低でも2ヶ月必要です。国はすでに建設に向けて進めていますが、今度は有権者の1/50の署名を集めれば条例案を請求できます。

※補足。「中間貯蔵施設」は福島県内の土壌・廃棄物(放射能濃度10万Bq/kgを超えるものを想定)を保管。「保管庫」は町内で発生したもののみ(10万Bq/kgを上回らないもの)を保管。

 かつて楢葉町では1990年、東京電力第二原子力発電所3号機の運転再開について住民投票条例の制定を求める直接請求がなされましたが、議会は否決しています。([国民投票/住民投票]情報室調べ)
 今回の条例案は町の存続に関わる本当に重要な案件であると改めて感じました。楢葉町が出した復興計画について町民のパブリックコメントが町のホームページに公開されていたものを読んでみると、そこには、早く帰りたい、もう帰れない、町の復興を応援する声、原発に対して、中間貯蔵施設に対して、帰っても暮らしていけるかどうか、先が見えない不安、具体的な様々な声が多くありました。その声をきちんとすくい上げる為にも、この住民投票条例案の直接請求が成功してほしい。


 
 
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