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ベルリン住民投票・現地レポート(1/3)
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   更新:2013/11/13
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2013年11月3日にベルリンで「電力供給の再自治化」に関する住民投票が実施されました。 この住民投票について、ドイツ在住のジャーナリストの大芝健太郎さんから現地レポートが届きました。3回に分けて掲載します。

なお、11月24日に実施されるスイス国民投票についても、大芝さんの現地レポートを掲載する予定です。楽しみにお待ちください。
※いずれのレポートも、一部会員ページのみでの公開とする予定です。

ベルリン住民投票・現地レポート(1/3)
大芝健太郎(ジャーナリスト)
 ドイツの首都ベルリンで11月3日に住民投票が行われた。
 今回行われた住民投票の話に入る前に、簡単に近年ベルリンで行われた住民投票を振り返ってみる。
 ベルリンの住民投票には絶対得票率による成立要件が設けられている。日本の住民投票でよくある最低投票率(たとえば投票率50%で成立、など)ではない。賛否どちらかの多数が全有権者の25%を獲得すれば住民投票が有効となる。つまりこの壁を越えられるかが住民投票の成否を分ける。ベルリン・ブランデンブルク放送局(Rundfunk Berlin‐Brandenburg )によれば、ベルリンで前回行われた住民投票は、ベルリンの水道企業の民営化について公開するか否か。有権者約250万人のうち678,507人が投票し、その98.2%にあたる666,235人が賛成票を投じた。この数は全有権者の27%にあたり絶対得票率25%を上回る。住民投票は「賛成」で成立した。しかし2009年に行われた「学校での宗教や倫理観について選択必修を導入すること」についての住民投票は賛成が多数を占めたものの、その数は全有権者のたった14.1%にすぎなかったために失敗に終わった。2008年のテンペルホフ空港を存続させるかどうかの住民投票では投票数の60.1%が賛成を占めたが、こちらも全有権者の25%に達しなかったために不成立になった。

 さて、今回の住民投票で問われたのは「ベルリンの電力供給の再自治化についての法案に賛成か反対か。」 についてである。もともとベルリンは市営の電力会社がベルリンの電力網を管理していたのだが、欧州電力自由化の波にのまれ、ベルリン市営電力会社はバッテンファル(Vattenfall)という原発なども有するスウェーデンの企業に買収されてしまった。今回の法案は電力供給をまたベルリン市民が取り戻す(再自治化)ということ。それによって、再生可能エネルギーの導入や、民主的な経営、貧しい人への電力の供給などができるようになると言われていたのだ。

●近年のベルリン住民投票の投票率



筆者プロフィール
大芝 健太郎(フリージャーナリスト)
ドイツを中心にヨーロッパの国民投票、住民投票、脱原発運動を取材中。
リトアニア、ブルガリアの「原発」国民投票レポートなどを執筆。
月刊「社会運動」 雑誌「NOU LIFE STYLE」他

 
 
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